治安
Security

 コロンビアやペルー以外、政変による内乱、テロや暴動、誘拐の心配は少なくなってきているが、中南米を長期間旅行している人のほとんどは道中、置き引きや強盗、詐欺、強請(ゆすり)など何らかの被害に遭っている。残念ながらこれらを 100%防ぐ方法は無いが、被害を最小限におさえるためにはリスクを分散することにつきる。
 泥棒や強盗も厄介だが警官や軍もそれにまして厄介だ。公務員の給与が安いため、「昼は警官、夜は泥棒」というとんでもない輩も存在する。特にペルーやボリビア、コロンビアなどで地方の警官は難癖つけて賄賂を取ろうとしたり、場合によっては拳銃突きつけてお金を取ろうとする事もある。これを避ける方法は、前もってその地方を管轄する警察署などへ行き道路状況などを訊くふりをするついでにさりげなく署長やお偉いさんの名前を聞いておく。そして地方で警官に強請られそうになったときは、署長などの名前を出し、「おれ、署長のゴンザレスさんと友達なんだ。」などと言ってうまく逃げる。ラテン社会の人間が権威や地位が上なものに弱いという習性をうまく利用しよう。
 筏でアマゾン川を航行中、軍人に殺された早大生もその地方を管轄している軍組織の長の名を知っていれば殺されずに済んでいたはず。

 このほかにももめ事やトラブルを避ける方法はたくさんあるが、もしここですべてその方法を公開し、みんながそれ使うようになるとその効果も無くなってしまうので、あえてここに記述することを控える。あとは各自で良い方法考えよう。(中南米を旅行していると悪知恵ばかり働くようになるな。)


Mexico メキシコ

 メキシコシティの治安は最近悪くなっているらしい。夜出歩くのは控えるべき。(と言いつつも夜歩き回っていました。)
 チアパス州では反政府派の活動が激しいので暴動や蜂起が起きやすい。サンクリストバル・デ・ラス・カサスやトゥストラ、オコシンゴでは特に注意。山賊出没。
 メキシコシティより南の地域は特に車の運転が荒くなるので注意。自分も96年にオアハカでバスに追突されたことがある。


Guatemala グァテマラ

 グァテマラシティは夜出歩けない。特にZONA1は危険。
 地方都市も危険。夜、山道で山賊が出る。


El Salvador エル・サルバドル

 首都サン・サルバドルの旧市街は昼間でも危険。バスの運転が荒いので事故に注意。市内各地で自動小銃を持った警備員が立っている。それと、なぜか漢字で「公安」と書かれた白バイが走っている。
 地方のガソリンスタンドなどでも、武装ガードマンが警備していた。


Honduras ホンジュラス

 銃を使った犯罪が増えているらしい。泥棒に注意。


Nicaragua ニカラグア

 ホームレス、孤児が多い。ナイフ強盗も多いらしい。夜は危なくて行動できない。


Costa Rica コスタリカ

 他の中米の国々に比べれば治安状況は良い方だが気を緩めないこと。パナマ国境付近や太平洋岸のビーチではマリファナの密輸組織や売人が多い。


Panama パナマ

 パナマシティは、カスコビエホ近辺にホームレスや貧民が多い。安宿では客室係による窃盗もある。友人(谷川さん)も200ドル盗まれた。
 市内で安全に過ごせる所と言えばベジャビスタだろう。一泊$10程度の安宿も多く、ツアーエージェンシーも多いので便利。


Colombia コロンビア

 隣接する国の国境地帯では麻薬密輸組織の活動や反政府派のゲリラが多いので気をつけること。ボゴタ在住日本人の話によると、政権末期は地方や都市部でもゲリラの活動が活発化するので注意。
 地方ではゲリラも検問しているが、政府軍と区別が付きにくいの注意。(実際、ゲリラの方がビシッとしたきれいな軍服を着ているので、政府軍の方がゲリラのように見える。)タバコなどすぐにあげられるものを用意しておいて、なにか難癖つけてきたらそれをあげて許してもらう。

 各都市、麻薬売りがいるので声をかけられても無視すること。ボゴタ、カリ、メデジンは特に注意すべき。実際にカリで大麻売りに声をかけられた。
 常にパスポートを携帯し、ポリスチェックに備えること。

 アンデスの山岳地帯では農民のストライキに注意。ストライキ中はその地方ほとんどの村で幹線道路が閉鎖される。農民やゲリラ兵が見張っているので、ストライキが終わるまでゲートは通れない。
 1998年5月18〜24日、コロンビアン・アンデスの山の中、ウイラ州全域で農民(コカ茶栽培農家)のデモが発生、ゲリラが村、町を結ぶ道路をすべて封鎖してしまった。おかげで身動きがとれなくなり、一週間の間サン・アグスチンの村に軟禁状態にされてしまった。


Ecuador エクアドル

 グアヤキルなど海岸部は治安が悪い。キトは旧市街、パネシージョの丘付近の治安が悪いので一人で行かないこと。周辺の山、ピチンチャやコトパクシなどで時々山賊が出る。中南米の中ではもっとも治安がよいといわれるが油断できない。


Peru ペルー

 北部海岸地帯ではハイウェイ強盗に注意。実際に自転車で走っていた旅行者が身ぐるみ剥がされるという事件が発生。

 クスコ、アレキパ、リマを中心に首締め強盗が多発。三人以上のグループで襲ってくるのだが、一人が後ろから羽交い締めに首を絞め、残りの何人かが身ぐるみ剥がす。タクシーのドライバーが共犯の場合もあり、わざと宿から離れた場所に止め客を歩かせ、歩いているときに別な実行犯が襲う。まわりに警察官がいてもやられる場合があるので警官もグルと思われる。特にアレキパは要注意。

 リマでは「ピラニータ」と呼ばれる集団強盗が数十人の規模で出没。彼ら十代の少年達は自分たちでコミュニティーを作り、泥棒しながら生活している。

 また、クスコで切り裂き泥棒の被害に遭ったという日本人旅行者に会った。南米の中でも泥棒、スリ、置き引き、詐欺がもっとも多い。
 泥棒宿も健在だ。(一度被害にあった)


Bolivia ボリビア

 南米の中でも治安は比較的良い方と言われているが、ラパスで切り裂き泥棒にあったという人に会った。シーズンになると首締め強盗が多発。


Brazil ブラジル

 大都市では一般犯罪、凶悪犯罪が多発。路上強盗が多いので腕時計や貴金属はたとえ安物でも身につけないこと。実際自分もバイア州サルバドール市で追い剥ぎに遭い、腕時計をもぎ取られた。
 赤信号で止まっていると拳銃を持った強盗が車、バイクごと奪うという犯罪が多いので、交差する車がいないときは赤信号でも止まらないようにする。
 クリチバ以南、南部の都市はきれいに整備され治安も他の地域に比べれば格段によい。


Paraguay パラグアイ

 南米の中では比較的治安がいいが、繁華街ではこそドロが多いらしい。露店商はすぐぼったくろうとするので、買い物するときは値段、お釣りをよく確認すること。(買い物二度に一度はぼられそうになった。)


Uruguay ウルグアイ

 問題なし。


Argentina アルゼンチン

 問題なし。治安が良すぎて南米とは思えない。都市部以外どこでもブッシュキャンプできる。


Chile チリ

 問題なし。地方では車の窓全開、鍵付きでほったらかしにしている人がいるくらい治安がよい。


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