お金/物価
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お金の携行・両替 / 国別金銭事情

お金の携行・両替

TC(トラベラーズチェック)

 南米でTCの再発行は難しい。特に闇の流通ルートがあるペルーでは、盗難に遭ったTCはサインが偽装されすぐに現金化されてしまう。 よって紛失や盗難にあっても再発行ができるというメリットが薄い。
 TCは主にトーマスクック、シティコープ、アメックスなどで発行されている。それぞれ特徴があるので長所をうまく利用しよう。リスクを分散する意味でも複数種類のTCを用意して行くべき。
 国別で見た場合、太平洋側の国では比較的簡単にTCを現地通貨に両替する事ができる。しかしウルグアイ、アルゼンチン、ブラジルではTCの両替が難しく、コミッションも法外に高いので入国前に隣国で現金化しておくとよいだろう。

トーマスクック: マスターやビザのマークが入ったおなじみのTC。日本では地方都市の外国為替銀行でもよく扱っているので入手は簡単。

アメックス: 各国にあるアメックスのオフィス、アメックス銀行では手数料なしで現金化できる。しかし首都以外はオフィスがどこにでもあるわけではないので注意したい。(銀行や両替屋でも現金化できることが多いが、コミッションは徴収される。)
 また、南米ではアメックスTCの再発行が他のTCに比べ難しい傾向にあることを覚えておこう。

シティコープ: 日本ではシティーバンクの店舗が首都、大都市に限られているので地方の人は購入しにくいのが難点だ。南米入りの前にアメリカ合衆国へ寄る人は米国各地にあるシティバンクでTCを購入することができる。一般にシティバンクの口座を持っている人はコミッションなしでTCを購入できることになっているのだが、店舗によっては0.5%〜1%のコミッションを徴収するところもあるので購入前によく確認。
 シティコープのTCのよいところは各都市のシティバンクにてノンコミッションで米ドル現金に両替できる事。(ただし、ブラジルでは米ドルで受け取ることができない。) 店舗は南米ほとんどの首都、主要都市にあるので探すのに困ることはないだろう。


 米ドル現金

 コロンビア以外、両替が一番簡単。
パナマでは現地通貨の代わりに米ドルがそのまま流通している。大きな観光地、アルゼンチンなどは小さな商店でも米ドルがそのまま使えることが多いが、100ドル紙幣など額面の大きなものは受け取ってくれない場合が多いので注意。
 エクアドル、ペルー、アルゼンチンでは米ドルキャッシュがでてくるATMがある。
 偽札がよく出回っているので、信頼できる両替所や銀行以外で受け取るときはよくチェックしたい。また、ボリビアでは汚い札やキズ、破れのある米ドル紙幣の両替が難しい。


 クレジットカード

 ビザ、マスター、アメックス、ダイナーズクラブなどの国際クレジットカードが普及している。ただし、ペルーではクレジットカードでの取引に20%もの税金がかけられるので実用できない。
 メキシコ本土へバイクで入国する場合やレンタカーなどを借りる場合に信頼の証としてクレジットカードが必要になるので最低一枚は持っていたい。
 二重請求など不正に伝票がきられることがよくあるので、明細書をよく見る必要がある。


 キャッシュカード

 南米各都市の銀行では国際ネットワークに繋がったATMがよく普及しているので国際ネットワーク対応のキャッシュカードがあれば日本の口座に預金しておいたお金を簡単に現地通貨で引き下ろすことができる。国際ネットワークは主に「シーラス」「プラスシステム」の二つ。一般にシーラスネットワークはマスターカードのATM、プラスシステムはビザのATMとリンクしている。数が圧倒的に多いのはプラスシステム対応のATM。
 エクアドル、ペルー、アルゼンチンでは米ドルキャッシュがでてくるATMがある。

住友銀行のキャッシュカード

 プラスシステムに対応。シティバンクのカードに比べ一回の利用手数料は高いが、南米ではプラスシステム対応ATMの数が圧倒的に多いので利用価値大。

シティバンクのキャッシュカード

 シーラスネットワークに対応。チリ、アルゼンチン、ボリビア、コロンビア、エクアドル、ペルーなどにシーラスネットワーク対応のATMがよく普及している。
 シティバンクのカードは引き落しレートがあまり良くないというレポートがあるが、一枚あると大変便利だ。
 エクアドルなどでは不思議なことにシティバンクに設置されているATMなのにシティバンクのキャッシュカードが利用できないという不思議な現象がある。


現地通貨

 一番手っ取り早いのがこれ。インフレの激しいイメージがある南米だが、現在は各国とも安定している。
 一般にその国を出るととたんに価値がさがり、最両替が難しくなる。特に小国や経済が不安定な国の通貨は紙屑同然になるので再入国する予定がないなら出国前にすべて両替しておくこと。
 ペルーでは偽札がよく出回っている。国境や街頭の両替人に偽札をつかまされるケースが多いので注意したい。

国別金銭事情

USA

為替相場 US$1.00=\125 (1998/2/14現在)
両替 USドルのTCはほとんどの店でそのまま使えるので両替する必要はない。
宿泊施設 モーテル$30.00〜
キャンプ場は$10〜(RVパーク)、$5〜(国立公園内のキャンプ場)
RVパークはシャワー、ランドリー、売店など設備が充実。国立公園内のキャンプ場はトイレのみの場合がほとんど。KOAチェーンのキャンプ場はきれいで設備が最高だが利用料も高い。($25.00〜)
食費 1食$3.00-$12.00
ガソリン ハイオク(92オクタン)1ガロン(3.8リッター)=$1.20-$1.50
オイル スズキ純正1qt=$2.35 モービルワン1qt=$3.45

Mexico

為替相場 US$1.00=\130=8.45pesos (1998/2/24現在)
両替 アメリカから入国する場合、アメリカサイドの両替屋の方が率が良い。メキシコ国内では銀行より両替屋(Casa de Cambio)のほうが交換率が良い場合が多い。
宿泊施設 モーテル・ホテル250.00pesos〜(バハ・カリフォルニアの北部国境近辺)
ホテル50pesos〜(メキシコシティ、メキシコ本土)
 アメリカ人の避寒地であるバハ・カリフォルニアは宿泊施設の利用料がアメリカ並に高い。(特にサンフェリーペ)
食費 1食15.00pesos-60.00pesos
ガソリン 無鉛1リッター=3.30pesos ハイオク1リッター3.6pesos(98年3月24日現在)
 メキシコの場合、ガソリンスタンドはすべて国営の「PEMEX」なので価格競争がない。二年前はメキシコにプレミアム(ハイオク)なんてほとんど見かけなかったが、全国的にハイオクが普及しつつある。マグナシン(無鉛)は緑、ハイオクは赤いノズルが目印。ノバ(有鉛)はほとんど無くなりつつある。
オイル 12pesos〜25pesos

Guatemala

為替相場 US$1.00=Q6.18 (1998/4/13現在)
両替 TCの両替は銀行(Banoccidenteなど)、両替屋(Casa de Cambio)で。
宿泊施設 モーテル・ホテルQ40〜
安宿は水シャワー。
食費 1食 Q10〜
ガソリン 無鉛1ガロン=Q10〜 ハイオク1ガロンQ11〜
Esso,Shell,Texaco などメジャー系の他、Solなど地元資本もあり。
オイル Q10〜Q16 カストロールGTX Q16/1qt

El Salvador

為替相場 US$1.00=9colones (1998/4/20現在)
グァテマラ国境の両替人はQ1=1.4colones, 1$=8.5colones
両替 銀行にて。首都サン・サルバドル以外でTCの換金は難しい。
宿泊施設 モーテル・ホテル 40colones〜
安宿は水シャワー。貧富の差が激しく、安いホテルと高いホテルの差が大きい。首都サン・サルバドルで安いホテルは治安の悪い場所にあるのでリスクが大きい。ホテルの数も少ないので探すのに苦労する。
食費 1食 30colones〜
ガソリン 無鉛1ガロン=13colones〜 ハイオク1ガロン14colones〜
Esso,Shell,Texaco などメジャー系
オイル  

Honduras

為替相場 US$1.00=13.15Lps(リンピラス) (1998/4/21現在)
エル・サルバドル国境(El Poy)の両替人は$1.00=12.Lps
両替 TCの両替はBanoccidenteなどで扱う。中級ホテルでも可。
宿泊施設 モーテル・ホテル 60Lps〜
安宿は水シャワー。
食費 1食 20Lps〜
ガソリン 無鉛1ガロン24Lps=〜 ハイオク1ガロン25Lps〜
Esso,Shell,Texaco などメジャー系の他、DIPPSAなど地元資本もあり。
オイル  

Nicaragua

為替相場 US$1.00=8cordobas oro (コルドバス・オロ) (1998/4/25現在)
ホンジュラス国境(El Espino)の両替人のTC交換レート。現金、銀行のレートは不明。
両替 ホンジュラス国境(El Espino)で両替人からTCを換金できた。最初は低いレートを出してくるが、交渉して$1.00=7cordobas oroを8cordobas oroにして換金してもらった。
宿泊施設 モーテル・ホテル 100cordobas oro〜
安宿は水シャワー。
食費 1食 20cordobas oro〜〜
ガソリン 無鉛1ガロン19cordobas oro〜 ハイオク1ガロン20cordobas oro
Esso,Shell,Texaco などメジャー系の他、Petronicなど地元資本もあり。
オイル  

Costa Rica

為替相場 US$1.00=251.45colones(コロン) (1998/4/27現在の公定レート)
両替 ほとんどの銀行でTCを公定レートで両替できるが、コミッション1%〜2.5%ほど引かれる。(銀行によってコミッションの率が違う)
地方の銀行は超のろい。二時間以上待つ場合もある。
宿泊施設 モーテル・ホテル 2000colones〜
安宿は水シャワー。
食費 1食 600colones〜
ガソリン 無鉛1ガロン95colones〜 ハイオク1ガロン99colones〜
Esso,Shell,Texaco,などメジャー系の他、Chevron, Philips66, 76 などアメリカでよく見るようなスタンドもあり。
オイル カストロールGTXはどこにでもあり。$2〜$3

Panama

為替相場 US$1.00=1.00Balboa(バルボア) だが、US紙幣をそのまま使う。
両替 よく見られるシティバンクではシティコープのTCコミッション無し。(支店によってはコミション有りの場合も)
シティカードはCaja de Ahorrosなど、多くの銀行で利用できる。
宿泊施設 モーテル・ホテル $10〜
安宿は水シャワー。
食費 1食 $3〜
ガソリン 無鉛1ガロン $1.60〜 ハイオク1ガロン $1.90〜
メジャー系など。
オイル  

Colombia

為替相場 US$1.00=1305pesos (1998年5月11日現在)
両替 TCの両替は大都市の本店で。地方や小さな支店ではほとんど不可。
シティカードはBanco Industrial de Colombia, Banco de Bogota, Banco Anglo Colombianoなど、大都市の銀行にシーラスのATMがあるので利用できる。
コロンビアでは米ドル現金の両替が難しいことを覚えておこう。
宿泊施設 モーテル・ホテル $3〜, US$20以上の宿でも水シャワーの場合がある。
キャンプ場は各地にあり。大抵は武装ガードマンがいる。$1.00〜
ガソリンスタンドに無料の併設キャンプ場も。
食費 1食 3000pesos〜
ガソリン 無鉛1ガロン 1500pesos〜 ハイオク1ガロン 2000pesos〜
Esso, Shell, などメジャー系。TERPELなど地元系も。
オイル Mobil 1 9700pesos/qt
Mobilバイク用Super4T 3000pesos/qt

Ecuador

為替相場 US$1.00=5170sucres (1998年5月26日現在)
両替 TCの両替は銀行、カサカンで。シティバンクではシティコープのTCしか扱わない。ATMはシティバンクなのにシティカードも不可。
シティカードはBanco de Pacifico(キト新市街、Av Rio Amazonasに数軒あり)にシーラスのATMがあるので利用。
宿泊施設 モーテル・ホテル $3〜, US$20以上の宿でも水シャワーの場合がある。
キャンプ場は各地にあり。$1.00〜
食費 1食 $2〜
ガソリン 1ガロン $1.35〜
オイル  

Peru

為替相場 US$1.00=2.84soles (1998年7月3日現在)
両替  TCの両替は銀行、カサカンで。大きな都市以外はTCの交換にべらぼうな手数料を取られる。米ドルキャッシュの両替は路上の両替人が銀行より良いレートで交換してくれる。ただし、偽札や電卓細工、交換後の追い剥ぎに注意。
 シティカードはBanco Latinoにマスター・シーラスネットワークのATMがあり利用できた。このATMでは米ドルでも引き出すことができる。リマ市内にはたくさんの店舗があるが、地方では限られる。(トルヒーヨの場合、Gamarra y  Bolivarにあり。)
宿泊施設 ホテル $3〜,
キャンプ場は各地にあり。海岸沿いに多いが、村の近くのキャンプ場は泥棒が出るので要注意。ペルーの人はキャンプ用テントを見たことがない人が多いので、村に近いキャンプ場にテントを張ると人が集まってくる。
食費 1食 $1〜(地方)、$3〜(リマ新市街)
ガソリン 1ガロン $1.8〜(83オクタン), $2.2〜(95オクタン)
オイル 1qt $3〜 モービルワンは$6程度。

Bolivia

為替相場 US$1.00=5.5bolivianos  TC/US$1.00=5.3bolivianos(1998年8月20日現在)
両替 TCの両替は銀行、カサカンで。
Citi Bankのカードは、主要都市なら半分以上の銀行にシーラスのATMがあるので利用できる。
宿泊施設 ホテル $2〜,
ホテルの他にAlojamiento(アロハミエント)と表示されている。
全土的にブッシュキャンプしやすいがブラジルの国境付近は危険。南アルチプラノでは6〜10月の乾期は夜間マイナス25度まで下がるのでキャンプは寒い。
食費 1食 $1〜
ガソリン 2.4bolivianos/リッター(85オクタン)
ウユニの南や僻地のガソリン屋では 3-3.5bolivianos
オイル 15bolivianos/L〜

Brazil

為替相場 TC/US$1.00=1.13reais(ヘアイスと発音、単数形はヘアル)
現金US$1.00=1.25reais(1998年10月17日現在)
両替 TCの両替は大都市の銀行、カサ・ド・カンビオで。地方へ行くほどTCの両替が難しくなるので注意。米ドルキャッシュはOURO MINASなど金の取引所で両替できるが、交換率が極端に悪い。
一般に銀行よりも、旅行代理店での交換率が良いようだ。
Citi Bankのカードは、サンパウロのシティバンク、ITAU(銀行)にシーラスのATMがあるので利用できる。しかし地方都市のITAUではマスターカードのみでシーラスに対応していない場合がある。(ポルトベーリョでは不可だった)
宿泊施設 ホテル $5〜,
ブラジルは全土的にホテル代が高い。キャンプ場はあるが流しで見つけるのが難しい。アマゾンやパンタナール地方でブッシュキャンプの場合は毒蛇、クモ、蟻に注意。(ホテルの高層階でさえ清涼飲料水のボトル、缶や食べ物におびただしい数の蟻が群がってくる。)
食費 1食 $4〜
ガソリン 0.7〜1.0real/リッター (地方へ行くほど高くなる。)
ブラジルのガソリンはアルコールが混入されているのでパワーダウンする。
オイル 5reais/L〜

Paraguay

為替相場 現金US$1.00=2,800guaranies(1998年11月3日現在)
US$のTCはコミッション1〜2%で米ドルキャッシュに両替できる。
両替 TCの両替は主要都市の銀行、カサカンで。
Citi Bankのカードは、シティバンク、Banco de SudamericaなどのシーラスATMで利用。
宿泊施設 ホテル US$10〜,
食費 1食 $3〜
ガソリン 1500guaranies/リッター
オイル 10,000guaranies/L〜

Uruguay

為替相場 現金US$1.00=10.5pesos(1998年11月9日現在)
US$のTCはコミッション1〜7%で米ドルキャッシュに両替。
両替 TCの両替は主要都市の銀行、カサカンで。地方都市でも両替できるがコミッションが異常に高い。
宿泊施設 ホテル US$10〜,キャンプ場 US$2〜
食費 1食 $4〜
ガソリン 10pesos/L
オイル 80pesos/L〜

Argentina

為替相場 現金US$1.00=1.00pesos(1998年11月11日現在)
両替 US$のTCは全国的に難しい。両替できたとしてもコミッションが高い。
全国的にシーラス対応のATM(「Link」と表示)が普及している。
宿泊施設 ホテル US$10〜,キャンプ場 US$5〜(無料のキャンプ場も)
食費 1食 $4〜
ガソリン 1pesos/L(パタゴニア地方では国の政策でガソリン価格が半分に下がる)
オイル 8pesos/L〜
オイルが異常に高値なので、交換はできるだけ隣国で済ませておこう。

Chile

為替相場 現金US$1.00=476pesos(1998年11月11日現在)
両替 US$のTCは銀行、カサカンで。
全国的にシーラス対応のATM(「Redbanc」と表示)が普及している。
宿泊施設 ホテル US$6〜,キャンプ場 US$2〜(無料のキャンプ場は少ない)
食費 1食 $3〜
ガソリン 230〜340pesos/L(僻地は高い)
オイル 2,000pesos/L〜

 

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