世界のバイク旅行者
Motorcycle tourists coming from the world.

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 このページでは中南米各地で出会ったバイク旅行者を紹介して行こうと思ったのだが、旅を初めて五ヶ月経過した頃まで一人のバイク旅行者とも会わなかった。なかなか会わないものだ...と思いきや、7月24日やっとバイク旅行者に会うことができた。しかも六人組のペルー人!!
 夏のパタゴニアは世界中から旅行者が集まっている。バイク旅行者もその例に漏れず、ドイツ人やスイス人を始め、地元ブエノスアイレスからやって来たライダーをたくさん見かけた。


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50ccカブ中南米縦断 藤原夫妻

 1998年4月4日、メキシコシティの日本人宿「ペンシオンアミーゴ」で日本の国際ナンバーがついた二台のカブを見た。藤原夫妻のバイクだ。彼らは書類の更新のため日本へ一時帰国しているとのことで、残念ながら直接会うことができなかった。
 藤原寛一さんは、この世界ではかなり有名な人。過去バイク雑誌などにしばしば登場した。
 彼はいつも原付で大陸を駆け回っているのであるが、オーストラリア大陸を始めアフリカ大陸なども走破している。
 サハラ砂漠縦断ルートのひとつである「ホガールルート」も原付で越えたというから驚きだ。
 いずれまた南米大陸のどこかで会えることを願う。

98072405.jpg (10123 バイト) ペルー人バイクツーリスト アレハンドロ、他五名

 ナスカからクスコへ向かう途中で会った。日本の林道ツーリング愛好者みたいな人がペルーにもいるというのが意外。アレハンドロの他に仲間が5人いた。彼らはリマからやって来たのだが、予定ではナスカ、アバンカイ、アヤクーチョをまわってリマに戻るという。行程の半分以上(1,000km)はダートロードで海抜の砂漠地帯から標高4,000メートルの山岳路までバリエーションに富んだルートを走っている。
 アレハンドロ氏のバイクは「SUZUKI TS200」。大人数とはいえ燃費10km、航続距離90kmのTSでアンデスのバックロードを走るとは見上げた根性だ。しかしアレハンドロ以外のメンバーはすべて4ストのバイクに乗っていた。ツインショックのXT400やXL600など、10年以上も昔のバイクばかり。荷物の積み方もペルー人らしい。みんなキャリアを使わずフェンダーの上にバックパックをくくりつけている。

98080602.jpg (8465 バイト) YAMAHA XT225で中南米縦断中 浜口さん

 ペルーはクスコの「ペンション花田」で会った。97年の11月にロスアンゼルスを出発、中米南下中にグァテマラで三ヶ月滞在、パナマからバイクをエクアドルに空輸して南米入りした。
 彼も南米最南端の町ウシュアイアを目指して走っている。

98090401.jpg (13676 バイト) YAMAHA XTZ660 Tenereで北中南米縦横断
古川寧さん

 ボリビアのラパスで会った。97年8月、バンクーバーを出発し、アラスカ、カナダ横断。ニューヨークからフロリダを回り、再びU.S.A. を横断、そして中米を縦断したあとパナマからコロンビアのボゴタにバイクを空輸して南米入りした。
 現在各地で沈没しながらパタゴニア、ウシュアイアを目指す。「早く日本へ帰って焼き肉が食べたい!」が口癖。今日も目に涙をためながらダートを走る。

98082804.jpg (12726 バイト) XLR-Baja南米専門ライダー
水野圭二さん

 94年〜95年、97年〜98年というように合計二年以上も南米を走り回っている。スペイン語もぺらぺら、もう立派なラテン人だ。本人曰く、将来は南米のどこかへ移住したいとのこと。
 バイクは日本からチリのバルパライソへ発送、ドイツ人のようなアルミパニアを装備し、バックロードやマイナーなルートばかり走っている。このあと再びペルーを回り、クスコからセルバ地帯を通ってブラジル入国、アマゾンを横断したあとリオでバイクを売って11月頃帰国の予定。

98100107.jpg (10725 バイト) 50ccカブ2台で北中南米縦断 藤原寛一、浩子さん

 ペルーはプーノの町で偶然出会った。藤原寛一さんは言わずと知れた有名人。考えてみれば僕が海外ツーリングをはじめたきっかけというのも、藤原さんのオーストラリアツーリングレポートを読んだのが始まりだ。彼はいつも50ccの原付バイクで世界を旅しているのだが、既に四大陸走破し今回は最後の大陸、南米大陸を妻の浩子さんとともに走っている。原付で旅しようとは思わなかったが藤原さんの旅行記に触発されたのは確か。言ってみれば海外ツーリングの師のような存在だ。今日と明日の短い時間だったが色々話を聞かせてもらい大変勇気づけられた。

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北中南米縦断、ユーラシア大陸横断
大橋 誠三さん
 (Suzuki DJEBEL 250XC)

 南米最南端の町、ウシュアイアで会った。彼はここに来る直前、ウシュアイアの町中を走行中、車にぶつけられ足を捻挫した。しかし事故のショックもさめない頃、ウシュアイアでの休養5日間で旅を再開し、元気に北を目指して走り去っていった。
 話によるとこの後ブラジルまで北上した後、サントス港よりフェリーでヨーロッパ(イタリアのジェノバ)へ渡る。それからヨーロッパを一周した後、アジアハイウェイを横断、ネパールまたはシンガポールまで走った後、来年(1999年)末頃に日本へ帰国予定という。旅の安全と成功を祈る。

aschebernd.jpg (12275 バイト) 南米一周 Asche Berndさん (BMW R80GS)

 パイネ国立公園のパークロードで会った。彼はバイクをドイツから船便でチリのアリカに送った。梱包は自分で木箱を組み立てたが、送料が片道たったの600ドルという。装備はドイツ人定番のアルミ製サイドトランクに、タンク用振り分けバッグ。さらにドイツ人らしくスペアタイヤを積んでいる。重量感のあるしゃべり方、握手するときの強い握りがいかにもドイツ人的だ。

98122001.jpg (11162 バイト) 北中南米縦断
寺田 武広さん 
(Suzuki '96 DR350SE)

 チリのパイネ国立公園で会った。寺田さんは今年五月にカナダでバイクを購入、アラスカは北緯70度のプルドーベイまで走ったあと、北中南米ひたすら南下してやって来た。バイクはカナダ仕様の'96 DR350SE。リヤキャリア装着以外はほとんどノーマル。しかし僕のバイクとは年式違いの同型だが不思議なことに燃費が二〜三割も悪い。
 彼はこれまでもオーストラリア大陸を始め、ヨーロッパ、モロッコ、をバイクで旅してきた。しかし長旅を繰り返しているわりに荷物の積み方がラフだ。

98122601.jpg (12267 バイト) 南米大陸一周
アッシムさん
(Honda Africa Twin 750V)

 エル・チャルテンで会った二人組。下のハンスさんとともにドイツからやって来た。バイクはドイツからブエノスアイレスまで空輸したのだが、往復の送料が約 2,000ドルとのこと。
 リヤサイド左右にアルミ製のサブタンクを装備し、メインタンク含め50リッターものガソリンをセーブすることができる。航続距離は 800km。彼はケニアから南アフリカまで走ったこともあるそうだ。

98122602.jpg (12419 バイト) 南米大陸一周
ハンスさん
(Honda Transalp 600V)

 上で紹介したアッシムさんと走っている。今回はパタゴニアを中心に南米を一周。リヤに 15リッター入りのアルミ製サブタンクを装備し、長距離無給油地帯の走行に備えている。「なぜBMWに乗らないのか?」と訊くと「BMWは高価だし、ホンダの方が耐久性があるから」と言う。
 バイクにはドイツ人定番のアルミ製トランク装備。

98122603.jpg (11604 バイト) パタゴニア一周アルゼンチン人
フェデリコさん他
(Honda '89,'97 Transalp600V)

 エル・チャルテンで会ったアルゼンチン人二人組。彼らはクリスマス休暇を利用してアルゼンチンを一周している。トランザルプでブエノスアイレスの自宅を出発後、ウシュアイアまでの3,000kmを三日間で走ってきた。ウシュアイアからはパタゴニアアンデスの山間を北上し、年始までにはブエノスに帰るそうだ。宿泊はほとんど野宿で、テントはいわゆる「ドカシーテント」を利用している。
 荷物の積み方が日本人そっくり。ゴムネットを使って上方向に積み上げていた。フェデリコさんはブエノスでバイク便ライダーをやっているそうだ。

99011201.jpg (10958 バイト) 中南米縦断 鵜川さん Honda '92 XR250L

 チリの国道5号線で会った。バイクはカリフォルニアで Honda '92 XR250Lの中古車を1,700ドルで購入。結構速いペースで進んでいる。

夫婦で世界一周 中井誠司・春美さん

 四年半も前に日本を出発して以来、ユーラシア、アフリカ、そしてこの南米大陸を合計十万キロ以上も旅している。
 南米大陸はブエノスアイレスを起点にパタゴニア、ボリビアを走ってきた。これからペルーを回った後ブラジル、ベネズエラ、コロンビア、エクアドルを回り、その後中米を縦断して北米、アラスカを目指して走る。
 こんな凄い旅をしてるのに肩肘張らず、気楽に旅を続けているような雰囲気が印象的だ。
 バイクはXLR250Baja二台。アルミトランクを装備し、かなり丁寧な改造が施されている。


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