El Carmen-Quezaltenango-Panajachel
エル・カルメン〜ケサルテナンゴ〜パナハッチェル

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グァテマラ国境を越え、インディへナの国へ。

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 国境のメキシコ側。

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 ゴミゴミした国境に両替人、ギア(通関ガイド)、乞食、クソガキが蠅のように群がる。

98041103.jpg (8831 バイト) 旧式のタイプライターでタイプされた証書は間違いだらけ、エンジンの形式も二気筒と記入されていた。

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 バイクに一時輸入許可証取得済みを示すステッカーが張り付けられる。

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 ケサルテナンゴからは山越えルートを選ぶ。

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 幹線道路以外は馬と人が歩く道。インディヘナの村を繋いでガレ場の急坂がグネグネと続く。

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 インディヘナの村が斜面に張り付いている。

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Lago de Atitlan
アティトラン湖

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ワチナンゴ(タイ)のフライと厚いマイースのトルティージャ。

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 日本や世界中の友人へ絵はがきを出す。

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 グァテマラ特産の織物を売りに来たおばさん。

1998年4月11日

Tapachula-El Carmen-Quezaltenango

 グァテマラへ越境

 国境ゲートに着くとすぐに、濃いサングラスをかけた両替人や、片腕のないギア(国境の通関ガイド)、何でも手伝うというクソガキがたくさん駆け寄ってきた。それぞれ、いかにもあやしい風貌で、「さあ、これからぼったくってやるぜ」というようなオーラをかもし出している。
 両替人のドル対ケツァルの両替レートは銀行のレートとの差が少ないが、対メキシコペソのレートは極端に悪い。銀行のレートで交換するより30%-40%も目減りすることになる。(Q1=1.8pesos, $1=Q6)

 とりあえずグァテマラ入国前にメキシコのペルミソ(バイクの一時輸入許可証)をキャンセルしなければならないが、メキシコの税関でキャンセルしようとすると、「ここでは手続きできない」という。係官が言うにはペルミソをキャンセルするためにはここから二十数キロも戻ったところの陸運管理所に行かなければならないらしい。「なぜここでキャンセルできないのか?」と問いつめるが本当にできないらしく、仕方なく来た道を戻ることになった。まったく能率が悪い。軍の検問や検疫などで何度も止められながら来た時の道を戻り、タパチュラの町を越えた先の陸運管理所にたどり着く。キャンセルの手続きはペルミソの証書にキャンセルを示す判と所長のサインをもらい、ホログラムステッカーを返納し終了。こんな簡単な処理なら国境の税関でもできそうなものだが...。

 一時間無駄になったが、再び国境へ戻る。国境では通関などに関わる業務を統括している政府機関公認のギア(ガイド)が通関の手助けをしてくれるのだが、そのギアがくせ者だった。
「おいらは政府機関公認の通関ガイドサ。おいらについて手続きすればもうあっという間に手続きできるンサ。お礼はほんのちょっとチップをくれればOKサ。」
 と言って身分証明書をちらつかせる。しかし、グァテマラのペルミソ取得には500ケツァル(日本円換算1万円)もかかるというのだ。冗談じゃない、二年前ここから少し北の国境を通ったときは60ケツァル程度で発行してもらえた。それがいきなり値上げされるわけない。「今日はセマナサンタだし、土曜日だから高いんだ」と言うが、どうも嘘っぽい。じゃあ一緒に係官のところへ払いに行こうと言うと、「間違った、150ケツァルだった」と訂正する。350ケツァルも騙し取ろうとしたのだ。そして150ケツァル払うときに、200出しておつりをもらおうとすると、ギアも係官共々「やっぱり200だ」という。係官にレシートを要求すると、渋々50ケツァル返してよこした。
 この国境の役人みんな腐っている。何かにつけて他人のお金を騙し取ろうとするのだ。しかし、どんないやな目にあっても今の自分はここを通してもらうという弱い立場にあるため、なだめすかしながら交渉するしかない。
 まったく悪知恵のかけあいで、例えば「これから南部へボランティアに行くのでお金を節約しなければならない」とか、「俺は雑誌記者だ。おまえらのこと記事に書いておくぞ。」などと言ってきりぬける。
 最後になってすべての手続きが完了したときに、350ケツァルぼったくろうとしたギアや周辺にいた何もしていないガキまでもが手の平を出しプロピーナ(チップ)を要求してきた。いったいどういう神経をしているのだろう、まったくその図々しさにはあきれてしまう。

 国境を通過するだけで何でこんなに神経を擦り切らせなければならないのだろう。熱帯雨林のジャングルが繁茂する中、じめじめした暑さと苛立ちですっかり疲れてしまった。

 国境から154km、ケサルテナンゴの街へはいる手前にアメリカのモーテルチェーン「デイズイン」と同じマークのホテルを見つけチェックイン。安宿の三倍の宿泊料だったが、今日だけは安宿特有の不快感(泥棒、治安、騒音)に気を使うのがいやだったのでここを選んだ。アメリカ並に清潔な部屋にはケーブルテレビが入っており、CBSのラテンアメリカニュース「Tele Noticias」を見ることができた。

走行距離:242km(Mexico 88km)
宿:Q126
出費:食費 Q45
   通関 Q150 + Q50 税金 Q15

1998年4月12日

Quezaltenango-Panajachel

 グァテマラは道路に標識がほとんど無いのでケサルテナンゴの町から出るのにひと苦労だ。仕方なく地図とコンパスを見てあてずっぽうに進むのだが、インディヘナの歩き回る迷路のような村に入り込んでしまい、そこを出るのにまた苦労したりする。地図もいいかげんで、地図に書いてあるとおりに道が無いこともある。
 町の入り口でマシンガン片手に警備している兵士に道を尋ねるが、訛ったスペイン語で「多分こっちの方へ行けばいいズラ」といいかげんな返事が返ってくる。
 北の方へ向かって走れば一号線に出られるだろうか。コンパスを頼りに適当に走っていると道は次第に細く険しくなり、4WDも通れないような道になった。人と馬の足跡だけの道をがたごとと進みながらも、すれ違う人に道を尋ねながら進む。途中インディヘナの小さな村を通るが、突然の闖入者に驚いている。川で洗濯しているおばさん達も、遊んでいる子供達も一斉に注目する。
 こうしてタイムスリップしたような風景の中、20kmほど山道を走ったところで突然舗装路に出た。国道一号線だ。ここに出ればアティトラン湖まであと僅かだろう。パナハッチェルへの分岐点を過ぎればあとはひたすら下るのみ、遙か下の方に青い湖が見える。

 バスターミナル近くに宿をとった後、湖の方へ歩いてみた。少しゴミゴミしているが、なかなか過ごしやすい町だ。宿も60ケツァルで日本円で1,200円程度。アメリカのキャンプ場利用料より安い。レストランの食事もけっこう美味しいので数日この町に滞在してみようかと思う。

走行距離:177km(Total 9,134km)
宿:Q60
出費:食費 Q65

1998年4月13日

Panajachel

 湖畔のレスランで食事をしていると物売りのガキが集まってきて、織物や宝飾品を売りつけてきた。
「にいちゃん、この財布買っておくれよ〜、これが売れないと食べるものが買えないよ〜、あぁ、ぼくおなかぺこぺこ〜....」
などと言ってごり押ししてくるのである。財布ひとつ50ケツァルと言うが、30ケツァルまで値切ったところでお金を出す「もうひとつ買ってぇ」と言い出す。物売りのガキと話しているとけっこうスペイン語の練習になるので、雑談交えて30分くらい値段交渉した。結局ふたつを54ケツァルで購入。

 町をふらついているとインターネットカフェを発見。民族衣装を着たインディヘナが歩いているような町にインターネットカフェがあるのは不思議だ。1分1ケツァルでwwwのブラウジング、メール、FTPなどが使える。
 ここで自分のメールサーバーにアクセスしようとしたが、ibm.net以外からログインした場合はアクセスできないらしく失敗に終わった。パーミッションの変更をすればいいのかもしれないが、そんなことぜんぜんやったこと無いので諦める。
 また、FTPが使えるということは自分のページの更新もできるはずだが、試しにこのページの置いてあるサーバーへ繋ごうとしたがやはりパーミッションの都合でログインできなかった。

 こうしてじたばたしているのを見かねた店の人が電話を貸してくれると言ってくれ、ありがたくも自分のコンピューターをアメリカのAPに繋がせてもらうことができた。
 しかし、アメリカのアクセスポイントへ簡単に繋がるわけはなく、なんとか繋がったとしてもユーザー名やパスワードが通ったあと五秒ほどで切れてしまう。これを何度か繰り返したが、電話代が18ケツァル(約360円)を越えたところで断念。やはり距離が遠すぎるのだ。

走行距離:0km(Total 9,134km)
宿:Q60
出費:食費 Q70
   インターネットカフェ+電話代 Q30
   絵はがき Q12
   切手7枚 Q7
   グァテマラ製財布 Q54
   エンジンオイル(カストロールGTX Q16x2) Q32

現金化:$100(T/C) -> Q618

1998年4月14日

Panajachel

 一日中ページの編集をして過ごした。

走行距離:0km(Total 9,134km)
宿:Q60
出費:食費 Q58

1998年4月15日

Panajachel

 レストランで食事しているとインディヘナのおばさんがやってきてグァテマラ特産の織物を売り込んできた。一枚5ケツァル(100円)というのでお金を出そうとすると「やっぱり75ケツァルだわ!」と言ってくる。なかなかうまい売り込み方で最初タダみたいな値を出しておいてこちらが少しでも買いそうな素振りを見せると通常の価格でしつこく押してくる。
 「グァテマラシティーのデパートで買うと120ケツァルもするのよ」 と言うが結局50ケツァルまで値切って買うこととなった。名前を訊いてくるので「Me llamo Hiro」(ヒロだよ)と答えると、訊いてもいないのに「私はクリスティーナよ」と言う。(なんだかすごいギャップだな) まったく民族衣装を着たインディヘナのおばさんとは思えない名前だ。民族古来からの名前はないのだろうか?

 午後になって、町のインターネットカフェからウェブを更新しようとしたが、FTPで接続しようとしてもなぜかうまくいかない。カフェには四台のコンピューターがあるが、ダイヤルアップルーターでグァテマラシティーに接続しているらしく回線の品質はいまいちよくなかった。やはりここは中米の僻地ということだろうか?

走行距離:0km(Total 9,134km)
宿:Q60
出費:食費 昼 Q26 夜Q33
   インターネットカフェ Q29
   写真 Q102
   フィルム(リバーサル36) Q44
   郵便料金 Q30.5
   切手6枚 Q6
   グァテマラ製織物 Q54

現金化:$100(T/C) -> Q618


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