ベレン〜サルバドール〜リオデジャネイロ〜サンパウロ〜イグアスの滝
Belem-Salvador-Rio de Janeiro-Sao Paulo-Iguacu

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イグアスの滝

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 ベレンのダウンタウン

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 よく冷やされたココの実に穴を空け、中の果汁を飲む。一個 70センタボ(約80円)

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Linha Verde

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 国道沿線の光景。

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 ホテル従業員の薦めでバイクを部屋の中へ入れる。

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 リオデジャネイロでは大雨が歓迎してくれた。

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 リベルダージ東洋人街。地球の裏側に日本の街がある。

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 国道469号を通りイグアスの滝へ。

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 イグアスの大瀑布

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 流水の大音響がひびきわたる。

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 世界中からやって来た観光客。十数ヶ国語を耳にした。

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 滝の規模はナイアガラの比ではない。

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 滝壺へ向かって歩道が延びる。

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 イグアス周辺に生息するアライグマは口がとがっている。

1998年10月19〜20日(月〜火曜日)

Belem-Fortaleza-Assu

 今日から翌日の昼にかけて約30時間、給油の時以外ノンストップで夜通し走り続けた。特に変わりばえのない景色が続く中、日中はうだるような暑さだが、夜間はちょうど良い気温になるので気持ち良い。ブラジルの幹線道路は24時間営業のガソリンスタンドが多く、案内標識もしっかり付いているので夜間でも安心して走ることができる。

 さすがに30時間も連続運転していると体が言うことを聞かなくなる。太陽が頭の上に昇り気温がだいぶ高くなった頃のこと、バイクに乗りながら船を漕いでいる自分に気がついた。今日の行動をうち切ろう。このまま走っていたら地獄へ突進してしまう。

走行距離1,847km(Total 31,705km)
宿: 15reais
出費:食費 18reais
   ガソリン 7.5reais (9.3L)
   ガソリン 9.5reais (11L)
   ガソリン 6.5reais (5.5L)
   ガソリン 6reais (7.2L)
   ガソリン 10reais (12L)


1998年10月21日(水曜日)

Assu-Recife-Posto km583

 ブラジル人というのは子供も大人も意外と日本のことをよく知っているもの。食事を終えて走り出そうとしたとき、バイクを取り囲んでみていた子供たちがおもむろに「ありがとう、さようなら」と日本語で言った。彼らは特に日系人というわけではない、南ヨーロッパ系、アフリカ系の顔だちをした十歳くらいの子供だ。
 はたして日本では何人の子供がポルトガル語の「オブリガード、チャウ」を知っているだろうか。

走行距離719km(Total 32,424km)
宿: 15reais
出費:食費 12reais
   ガソリン 8reais (10L)
   ガソリン 10reais (12.3L)
   ガソリン 9reais (11L)


1998年10月22日(木曜日)

Posto km583-Salvador

 シェルのガソリンスタンドでエンジンオイルを交換。いつもバイク屋やガソリンスタンドなどで交換しているのだが、大抵はオイル受けを貸してくれるのでその場で作業してきた。しかし今日の所はオイル受けを借りようと頼んでいるのだが、ガソリンスタンドの店員が古いオイルを地面にたれ流ししても良いという。周りよく見るとそこら中オイルを流した跡がある。
 いくらなんでもたれ流しはまずいなと躊躇していると店員が率先してドレンボルトを外しオイルを流してしまった。罪悪感を感じつつ、地面にしみ込んで行く真っ黒いオイルを眺める。「ああぁ、地面が真っ黒。」今日はなんだかバチが当たりそうな気がする。

 ライナベルデを走りぬけ、夜8時になってサルバドール着。

 夜9時頃、喉が渇いたのでホテルから近くの店へ買い物に行った。あいにくほとんどの店が閉店しているので諦めて帰ろうとしたとき、後をつけてくる人の気配を感じた。振り返るとでかい黒人二人が歩いており、目があった瞬間「ヒヒヒッ」と薄笑いを浮かべた。気持ち悪いので走るようなスピードで早歩きするのだが二人も同じスピードでついてくる。
 「ゲッ、やばい!追い剥ぎか!」と思ったが次の瞬間には黒人に体当たされ取り囲まれてしまった。そして瞬間技で腕時計を引きちぎられ、ズボンのポケットをまさぐられた。左のポケットには20ヘアイス(10ヘアイス紙幣二枚)入っていたのだが、手を突っ込んだにもかかわらず気づかなかった様子。もう片方に入れておいたホテルの鍵は一度取られそうになったが「ただの鍵だ!」と言ったら返してくれた。取り囲まれてから約五秒間の出来事だったが、その後黒人男たちは暗闇にとんずら。
 「畜生、なんて奴らだ。」 しかし黒んぼどものコミカルな強奪芸に恐怖と怒りを通りこして笑いがこみ上げてきた。
 この一件はこんな時間に町をふらついていた自分が悪いのだ。教訓を得るためカシオの腕時計が授業料として消えたが、あらためて自分が今南米にいるんだということを思い知らされた。最近緊張感が抜けていたのだが、この機会に気を引き締め直さなければならないだろう。

走行距離583km(Total 33,007km)
宿: 19reais
出費:食費 8reais
   ガソリン 8.4reais (10L)
   オイル 10reais (2L)


1998年10月23日(金曜日)

Salvador-Padre Paraiso (via BR116)

 アマゾン横断のためフロントタイヤにノビータイヤを履かせていたのだが、炎天下、長距離の舗装路走行でだいぶすり減ってきた。
 中央部に二つ並んでいるブロックが完全に減りきっている。このまま走り続けると穴があいてチューブが飛び出すのは時間の問題だ。パラグアイでは30ドルほどで買えると聞いていたのでそこで交換するつもりだったのだが、どう考えてもパラグアイまでもちそうにない。
 ブラジルには小さな町にもバイク屋があり、消耗部品などは意外と簡単に手に入れることができる。しかしホンダディーラーでタイヤを買おうとして驚いた。ブラジル製ピレリーのMT-40フロントがなんと77ヘアイス(約US$70)もするのだ。一般的な流通価格の二倍以上、これではとてもじゃないが買えない。

走行距離824km(Total 33,831km)
宿: 10reais
出費:食費 11reais
   ガソリン 8.0reais (9.5L)
   ガソリン 9reais (11L)
   ガソリン 8.5reais (10.3L)


1998年10月24日(土曜日)

Padre Paraiso-Rio de Janeiro

 リオデジャネイロに着く頃雨が降ってきた。夜に雨というコンディションで大都市のホテル探しは辛いものがある。都市部でガレージ付の安宿を見つけるのは難しいのだが、ブラジルには「モーテル」がたくさんあり、大きな通りを走っていれば簡単に見つけることができる。宿泊料は一泊 US$10〜20ほど、都市部でもしっかりしたガレージがあり、部屋にはトイレ、シャワーが必ず付いている。時々ベッドが円かったり、壁に大きな鏡が付いているが気にしない。

走行距離814km(Total 34,645km)
宿: 20reais
出費:食費 14reais
   ガソリン 9.5reais (10.2L)
   ガソリン 8reais (10L)
   ガソリン 10reais (11L)


1998年10月25日(日曜日)

Rio de Janeiro-Sao Paulo

 ベレンからサンパウロまでの5,200kmを一週間で走ってしまった。本当は三週間くらいかけて大西洋岸の道をゆっくり南下しようと思ったのだが、色々な理由が重なり日程を短縮せざるを得なくなったのである。

 サンパウロ市リベルダージ地区には東洋人街という一角がある。日本の食品店や日本の書店など、軒並み日本語の看板が並びまるで日本の町のよう。マクドナルドさえも「マクドナルドハンバーガー」とカタカナで書いてある。
 ここにペンション荒木という日本人経営の安宿があるのだが、それを探して走っている途中警察に止められてしまった。警察官によると僕の素行があやしく見えたらしい。バイクツーリングがあまり一般的でないブラジルでは、バイクに荷物を積んで走る姿が奇異に映るのだろうか。
 道の脇でバイクの書類や免許証、パスポートを調べられたのだが、ポルトガル語が解らずすったもんだしていると付近を歩いていた日系人の方々が「なんだなんだどうしたんだ」と集まってきた。何人かは「どうなさいました?」と親切に日本語で聞いてくる。日系人のおばちゃん方に通訳してもらい、事情を話したところ警官も納得してくれた様子。
 見ていたみんなに「おいっ、大丈夫か!」「ブラジルは危ないから気を付けてね。」などと日本語で言われながらバイクを発進、少し恥ずかしかったが嬉しいお言葉だ。

走行距離456km(Total 35,101km)
宿: 10reais
出費:食費 20reais
   ガソリン 9reais (11L)
   ガソリン 8.4reais (10L)[燃費 31km/L]


1998年10月26-29日(月〜木曜日)

Sao Paulo

 ブラジルでインターネットカフェを探すのはかなり困難だ。しかし目ざとい人はいるもの、広いサンパウロ市の中からインターネットを利用できる場所を見つけだした旅行者がいて、宿の情報ノートにその詳細を書いてくれていた。記録によるとAv.Paulista 1313の図書館でインターネットを40分間無料で利用できるらしい。早速そこへ足を運んでみたのだが残念なことにフロッピーディスクドライブのドライバが削除され使えないようになっていた。日本語のメールはすべて文字化けして出てくるので、フロッピーにセーブし自分のPCで開ないことには何が書いてあるのかさっぱりわからない。もちろんFTPも使えなければホームページのアップロードもできない。
 仕方なくローマ字書きで送ってもらったメールだけ読んでいると図書館の係りがやってきて「ここはメール禁止だ」と言ってきた。話によると図書館という場所柄、調べものするために設置したインターネットらしく、ここで旅行者にメールを使われるのは本来の使用目的に反するとのこと。仕方ないが退散だ。

 サンパウロにはIBMネットのアクセスポイントがあるのだが、普通の電話を探すのが大変。セントロへ出向いて電話会社のオフィスを片っ端から見て回ったが、ほとんど電話のコードが直結されていた。ブラジルの電話会社は日本のグレ電のように公衆電話にモジュラージャックをつける発想がないのだろうか。やはり音響カプラーを持ってくるべきだったと思う。
 そういえばバイクのフェンダーにホームページのURLを書いて走っているのだが、ペルーやボリビアではそれが元で立ち話のネタになることが多かった。一方ブラジル人がそれを見てもほとんど反応がない。大国なので小回りが利かないのだろうか、インターネットやモバイル通信をとりまく環境はあまり良くないらしい。

走行距離0km(Total 35,101km)
宿: 10reais x4
出費:食費 50reais
   地下鉄、 7.7reais (7回)


1998年10月30日(金曜日)

Sao Paulo-Critiba

 今日はクリチバ市まで移動の日。クリチバまではXTZ660Tenereの古川さんと同じルートなので一緒に走ることにした。ハイウェイではやはり大型のツーリングバイクが快適そう。後ろをついて行こうとするのだが、追い越し加速の弱いDRで何台ものトラックを抜いて行くのは大変だ。

走行距離460km(Total 35,561km)
宿: 21reais
出費:食費 6reais
   ガソリン 7.4reais (8.3L)


1998年10月31日(土曜日)

Critiba-Foz do Iguacu

 古川さんと別れ、自分は東へ向かう。朝から600km以上走り夕方にやっと「Foz do Iguacu」の町に到着。町の入り口でホテルの案内人に止められ、ガレージ付のホテルを紹介してもらった。案内人にコミッションを取られるのかと思ったが、どうやら彼らはホテルから受け取るコミッションだけで働いているらしい。しかも特別レートが適用され、ホテル代が二割も安くなった。

走行距離683km(Total 36,244km)
宿: 20reais
出費:食費 7reais
   ガソリン 9.4reais (11L)
   ガソリン 11.4reais (13L)
   有料道路 6.3reais (9回)


1998年11月1日(日曜日)

Foz do Iguacu

 世界最大級の滝、イグアスを見る。三年前に見た北米のナイアガラも雄大だったが、イグアスは更に大きく豪快に流れ落ちている。幅数キロに渡って大小数十、数百もの滝があるのだが、その数は日本の滝をすべて束ねても足りないと思うほど。
 滝壺の近くまで橋がかかっており、そばまで近づくと水しぶきでびしょぬれだ。水が流れ落ちる大音響が体の芯まで響いてくる。

走行距離77km(Total 36,321km)
宿: 20reais
出費:食費 12reais
   イグアス国立公園入場料 6reais


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